"赤玉土(あかだまつち)"をご存知ですか?
植物の育成に非常に活躍してくれる用土で、いろんな場面で使われています。
多肉植物の愛好家は特に利用している頻度が高く、どんな書籍でも必ずといって良いほど紹介されています。
今回はそんな万能用土・赤玉土にスポットを当てていきましょう。
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目次
赤玉土とは?
赤玉土の成分・特徴
赤玉土とはどんなものなのなのでしょう。
赤玉土(あかだまつち)は園芸用の万能用土として、古くから使われている用土の一種である。 褐色で粒状の形状をなしている。 弱酸性を示し、通気性、保水性、保肥性に富む。 肥料分は含まれていない。
赤玉土 - Wikipedia :引用元
通気性・保水性・保肥性に優れた土でそれ自体に栄養素はないということですね。
赤玉土は関東平野に降り積もる火山灰が元になってできた土です。
ですので栄養素はないのですが、それゆえに雑菌が寄り付かない・繁殖を防いでくれるので重宝されているんですね。
特徴を知ると、いかにも多肉植物にはコレ!って感じの用土です。
使用上の注意点
赤玉土は粘土質の赤土です。
時間が経ちだんだん風化してくると粘性の強い土になってしまいます。
こうなってくると排水性が失われてしまい、逆に水はけを悪くする原因になります。
そうなってくると根腐れの原因になります。
植え替えて時間が経つものなどは土の状態を確認しながら、交換をしてあげる必要があるので注意してください。
購入時はどうしても袋の中に砕けた土(微塵)が混入してしまいます。使用前にふるいにかけるなどして取り除いてあげると良いでしょう。
赤玉土の種類
赤玉土は、粒の大きさや加工に種類があります。
用途もそれぞれ違ってくるのでみていきましょう。
赤玉土・大粒
大粒は植え付けの用土には粒が大きすぎるのであまり向きません。
用途としては鉢底石として使うのがほとんど。ですが、先述したように風化すると粘性の高い土になるので、水はけが悪くなる恐れがあります。
個人的には出番が少ないのがこの大粒です。
赤玉土・中粒
中粒は鉢底石にも利用できますが、用土に混ぜて排水性を高めることに向いています。
粒が大きいと鉢内に適度に空間が生まれるので、腐葉土などと混ぜて使われることが多いですね。
こちらも私はあまり使いませんが、大型の植物を育てている方にも愛用されます。
赤玉土・小粒
小粒は最も使用頻度が高いです。
普通に用土に混ぜることもありますし、化粧砂の代わりに使うことも多いので重宝します。
植物も植え付け時に安定しやすいので、自分で用土を配合する方は大抵使っていますよ。
ザ・万能土といったところで、大活躍間違いなしです。
小粒以下(細粒・微塵)
さらに小粒砂状のものは細粒、もっと砕けたものは微塵(みじん)と呼ばれますが、私は使用したことがありません。
こちらは挿し木などしっかりと定着させ、かつ保肥性をもたせたいものに使用されることがありますが、経験上大抵は小粒で対応できるので使用頻度はかなり低いです。
私が最も多く育てる多肉植物は、植え替え時に微塵が流れきるまで水を与えると習ったほどで、やはり水はけが悪くならないように赤玉土を使うのであれば、あえて使うシーンはないかと。
硬質赤玉土
硬質赤玉土は、焼き赤玉土とも呼ばれる土。
通常の赤玉土をさらに焼き固めることでより硬く仕上げ崩れにくくすることで、排水性をもたせています。
その分、保水性と保肥性は落ちるので、赤玉土とはちょっと異質だと思ってください。
水はけをさらに良くしたい場合に使うことが多いです。
赤玉土の使い方
種類をみてきたところで、もう少し詳しく使い方をみていきます。
多肉用土に配合する
通常販売されているサボテン・多肉用土は排水性を重視しています。
そのため水はけが良すぎ、鉢内の水分が早く抜けすぎることがあります。
赤玉土を入れると排水性を保ちながら、適度な保水性を得ることができるので混ぜて使うと良いでしょう。
簡単な配合では市販のサボテン・多肉用土に20%ほど小粒の赤玉土を混ぜます。
更に緩効性肥料を入れることで生育がぐっとよくなりますよ。
肥料についてはこちらの記事をどうぞ。
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化粧砂として使用
化粧砂としても活躍します。
化粧砂とは、用土の表面をおおう砂のことで見た目を綺麗に整える意味合いがあります。
が、それだけではありません。
赤玉土はそれ自体に栄養素を持たないため、菌類の繁殖等を防いでくれます。
100%とは言えませんが、何もしないよりも効果はありますのでぜひ使ってみてください。
多肉系には見た目にも相性抜群です。
まとめ:赤玉土は特に"小粒"が万能だった
特徴を理解すればどんどん使えるシーンが増えてきます。
万能な赤玉土は小粒で、用土に化粧砂にと様々。
春や秋の植え替えシーズンはぜひ赤玉土を使って用土作りしてみてくださいね!
ただし、長期で植え替えの予定がないものに使うと風化して排水性が損なわれるので注意してください。
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