目次
鉢底石は何のために使う?
鉢底石は、プランターや鉢の一番下に入れます。
何のために入れるのでしょうか。鉢底石を入れるのは、根腐れを防止するためです。
では、なぜ根腐れはダメなのか。それは、根っこが腐ってしまうと、植物が水や栄養分を吸収できなくなり、元気に育たないからです。
植物が元気に育つためには、日光、水分、空気が重要です。そのひとつである水分は、水やりのタイミングや量が意外と難しかったりします。水をあげなくても育たないし、あげすぎてもうまく育ちません。
鉢底石を入れておくと、鉢底石同士の隙間から余分な水分が出ていってくれるので、水はけが良くなります。そうすることで、根腐れを防ぐことができるのです。
鉢底石はなくても大丈夫?
結論から言うと、鉢底石がなくても植物は育てられます。
鉢の中の空気と湿度がポイントになります。
鉢の内部の水分が多いと、酸素が不足して酸欠状態になります。酸素が少なく加湿状態の鉢は、外気温の影響を受けやすくなってしまいます。 夏場の暑い日には、鉢内はサウナ状態になりますし、冬場の寒い日はまるで冷蔵庫の中のようになってしまい、根っこがダメージを受けてしまうのです。
植物にとっていい環境にしてあげるには、鉢内の土に空気を多く含むよう通気性・排水性を高めるようにすればいいのです。
鉢底石を使わずに育てるには?
水はけの良い土を作ってあげる
排水性の高い土を作る際によく使われるのが、赤玉土、鹿沼土、バーミキュライトです。
赤玉土は、粒状で水持ちがよく、通気性が高く、コンテナ栽培で広く使われます。ほぼ全ての植物に使うことができます。大きさが、大・中・小とあり、大粒と中粒は、小さめの鉢であれば鉢底石としても使用できます。
鹿沼土は、粒状で表面に穴がたくさんある多孔質で、保水性、排水性に優れていて、水はけの良い土の代表です。鹿沼土はph4〜5とやや酸性度が強いため、酸性の土を好む植物に向いています。鹿沼土も大粒・中粒・小粒があり、大粒であれば鉢底石としても使用できます。
バーミキュライトは、土壌改良用としてよく使われます。バーミキュライトは、層が何重にも重なった多層構造のため、保水性が高いです。その上、多孔質のため排水性にも優れています。バーミキュライトは、単独で使用するのではなく、培養土に混ぜ込んで、適度な水分と酸素を保つのに役立ちます。こまめに水やりをしなくて良いのも利点です。
スリット鉢を使う
スリット鉢とは、鉢の下の部分に何個も細い切れ込み(スリット)の入った鉢のことです。切れ込みの数が多いため、余分な水分を排出してくれます。底の部分が地面と密着しないようにあげ底になっているため、通気性がよく、鉢と地面の間に水がたまりません。
スリット鉢を使うと、根っこが綺麗に伸びていくというメリットもあります。根っこを綺麗に巻きたいのであれば、鉢底石は使わない方が良いようです。
小さい鉢を使う
小さい鉢に鉢底石を入れると、その分、土を入れるスペースがなくなってしまいます。小さい鉢であれば、鉢底ネットを敷いてから土を入れれば大丈夫です。
水やりのタイミングや量に気をつける
そもそも、鉢内の水分と酸素量を適度に保つことができれば、鉢底石は必要ありません。ただ、表面が乾いてから水をたっぷりあげる、とやっているつもりでも、なかなか元気に育ってくれるとは限らないのが、難しいところですね。
水やりが苦手な方は、鉢底石があった方が扱いやすいかもしれません。
鉢底石にはどんなものがある?
いろんな種類のものが売られていますが、代表的なものは、軽石と黒曜石です。
軽石
その名前の通り、軽いので鉢を移動する時に持ち運びしやすいです。 長く使用しても、形が崩れにくいので、水はけの良さをキープできます。
黒曜石
パーライトとも呼ばれ、鉱物を熱加工したものです。パーライトには黒曜石系と真珠岩系があり、黒曜石は排水性、真珠岩は保水性に優れているため、鉢底石には黒曜石が使用されます。
培養土としても使われる赤玉土や鹿沼土は、粒の大きいものであれば鉢底石としても使うことができます。
鉢底石の代わりになるものはある?
鉢底石の代わりになるものに、炭やコルク、ココチップ、または近所の石などがあります。
炭には、ミネラルが含まれているので、土に栄養を与えることもできます。
ココチップは、自然に還ることができるので、鑑賞を楽しんだ後は土ごと庭にまくこともできます。
鉢に入れる量は、鉢の底が隠れるくらいでOKです。
まとめ
・鉢底石を使わなくても水はけのいい土であれば根腐れしない
・赤玉土、鹿沼土、バーミキュライトで水はけのいい土を作る
・スリット鉢を使うと、水はけが良くなる
・小さい鉢には鉢底石は必要ない
・そもそも水やりのタイミングと量がわかっていれば鉢底石は必要ない
・鉢底石の代表的なものに軽石、黒曜石がある
・赤玉土や鹿沼土の大粒のものは、鉢底石にもなる
・炭、コルク、ココチップ、近所の石などでも鉢底石の代わりになる