大地をがっしりと掴んだフォルムが男心をくすぐるガステリア。
ザ・多肉植物といった貫禄のある姿が特徴的です。今回はガステリアについて、基本的な育て方や特徴・種類を紹介していきます。
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目次
ガステリアとは?
科名:ツルボラン科(ユリ科)
学名:Gasteria
原産地:南アフリカ
ガステリアは南アフリカ原産の多肉植物です。
葉が肉厚な姿が特徴的で、水分をしっかりと溜め込むことができるのが特徴。葉の形状は平たい形をしたものが多く、舌状や剣状のものなど様々あります。
根は葉の根元から下に伸びていき、茎が見当たらないような形です。土の中から葉が左右交互に伸びているイメージ。中にはロゼット状に展開するものもあります。
名前の由来は、英語で「胃」を表す"gaster"からきているようで、花の基部の形に由来しているそうです。
ガステリアの育て方
ガステリアの成育期
ガステリアは夏型の多肉植物ですが、春秋型に近く冬場も12月半ばほどまでは動きがあります。
ただし気温が本格的に下がる1〜2月は休眠期に入る為、暖かい室内で管理しましょう。この辺りは他の乾燥地帯が原産である多肉植物と大きく変わりません。
ガステリアの置き場所と水やり
置き場所
成育期は、しっかりと風通しの良い室外で育てるようにしましょう。
ただし、水分が多いと根腐れを起こす危険性がある為、雨よけは施してください。
先述した通り冬場は暖かい室内で管理するか、簡易温室などのある程度の室温を保てるようなところで管理します。
水やり
成育期の潅水は用土が乾いたら鉢底から抜けるまでたっぷりとあげてください。水はけの良い用土と鉢を準備し、鉢内に溜まらないように気をつけましょう。
鉢内に水分が溜まった状態で高温になってしまうと根腐れを起こしやすくなります。
生育緩慢な時期には乾かし気味に育てる必要がありますので月に1〜2回程度の潅水で十分です。
ガステリアの植え替え・株分け時期
植え替え
生育が盛んな時期に行ってください。3〜6月の暖かくなる時期や、9〜10月の涼しくなる時期が最も適しており、根の発育に期待が持てます。
根が伸びにくい時期に植え替えをすると定着しづらくなってしまいます。
株分け
同様に成育期に行うようにします。親株を傷つけないようにすることと、子株の生育を促す為です。
ガステリアは盛んに子株を出す品種もある為、ぎゅうぎゅうにならないように分けてあげると良いですが、目安としては葉が3枚ほどから。
別の鉢に移し、親株と同じように育てていきます。
ガステリアの開花
ガステリアも花が咲きます。
花芽をにょろにょろと長く伸ばし、たくさんの小ぶりな花をつけます。品種によって色は様々あるようですが、かわいらしい形です。
花芽が長く伸びる植物は神秘的な感じがしますね。
アガベなんかも長く上に上に伸びますが、ガステリアはその葉姿からは対極の繊細な印象を与えてくれます。
この花の形が胃に似ていることから、英語の"gaster"から"Gasteria"になったようですが、そう言われたら似てなくも・・・ないのかな(笑)
とはいえ可愛らしい花ですのでぜひ咲かせてみたいですね。
ガステリアの種類
ではガステリアにはどのような品種があるのでしょうか。代表的なものをいくつか紹介していきます。
ガステリア・臥牛
臥牛はガステリアの中でも非常に人気が高く様々な交配種があります。
どっしりとした草姿がバランスも良く重厚感があり、大型の部類。基本的には葉の表面がざらっとしており、白い斑点が入る"きらら"や刃先が尖る"弁慶"など実に様々です。
大きなものは5号鉢にどっしりと構えるほどになりますのでインパクトのある株です。
ガステリア・ピランシー錦
筋が入ったような模様が特徴的なピランシー錦。
色々な後輩にも用いられる品種で人気が高いです。臥牛と比べると葉が艶っぽく対照的。葉が旋回しながら大きくなる品種で、こちらも大きく育っていきます。
ガステリア・子宝錦
子宝錦はその名の通り、子株をバンバン増やします。
写真の株は非常に多くの子株を吹いていますが、あえて群生させて育てる方も多いです。サボテンや他の多肉もそうですが、群生株は迫力があり生命力を感じます。
ガステリア・恐竜
恐竜の名を冠したガステリア。
こちらも非常に大型になる品種で肉厚な葉と斑点模様が凄まじくかっこいいです。存在感抜群の恐竜はピランシーと配合してピランシー恐竜錦など交配種が生まれています。
弱いプラ鉢などで育てると、鉢が変形するほど葉も根も強くなりますので余裕を持った大鉢で管理してもらいたい品種です。
ガステリアは力強くかっこいい
今回はガステリアにスポットを当ててみました。
どんな品種も総じて生命力溢れる姿で、パワーをもらえそうですよね。
中には難しい品種もあるそうですが、どれも比較的強く育てやすい植物です。ぜひ一度ガステリアを手にとってみてください。