今回はビカクシダ(コウモリラン)のコルク着生編!
以前、ビカクシダの板付けについて手順記事を書きました。
この記事は当サイト解説初期に公開した記事なのですが、なかなか好評だったため今回は着生素材を変えてブラッシュアップすることに。
こういった着生のハウトゥはたくさん紹介されていますが、今回はオリジナル要素もまじえて詳しく解説していこうと思います。
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目次
ビカクシダ(コウモリラン)のコルク着生の準備
今回のターゲット【ビカクシダ・グランデ】
今回着生したのは"ビカクシダ・グランデ"。
学名は"Platycerium.grande(プラティケリウム・グランデ)"
成長すると非常に大型の品種で、価格も高め。
大きさもそこそこあり、仕立ててある状態だと1万円前後で見かけます。幼苗でも2000円前後かな?
今回買ってきたのはこの子で
価格は2.480円。
ハッキリ言って格安な方だと思います。私が今まで見てきた中では・・・
グランデ自体そんなにどこにでも売っているわけではないですので、運が良かったかなと。
そんなグランデですが、ビカクシダの中ではなかなかの難物に入るそう。
普通に育つという人もいれば、大きくならず枯らしてしまう人も多いようで、環境にかなり左右されるのだと思います。
情報によると
枯れる主な原因
風が大事
直射は葉焼けに直結
水のやりすぎで蒸れてダメになる
失敗の原因はこんなところ。
夏は遮光しつつ風通しを確保しないと危なそうな匂いがしますね・・・
なお、着生用のコルクはバージンコルクを使っています。
ビカクシダのコルク着生に用意するもの
用意するものは板付した時とほぼ同じ。
最低限必要なのは
用意するもの
水苔
バージンコルク
固定用の紐
穴を開ける道具(インパクトなど)
あとは着生の仕方で揃えるものが変わりますが、コルクならこれだけあれば十分かと。
今回はこれに加えて
肥料(エードボール)
吊るす用のチェーン
チェーンを通すリング
などを準備しましたが、手順と一緒に説明していきます。
着生用の水苔を戻しておく
まずは、事前に水苔をもどします。
十分にもどすために30分は浸けておきたいので、作業前に漬け込んでおくとスムーズ。
要チェック!
- 浸して戻った水苔から、ゴミを取り除きましょう。
一手間かけるだけで仕上がりもその後の生育にも差が出ます。
ランクの高い高級水苔はゴミもとってあることが多いですが、AAランクぐらいでは木屑やゴミが混ざっていることがあります。チェックしてみてください。
着生するためのコルクの下準備
続いて着生するコルクの下準備。
今回は吊るしで管理しようと思うので、事前に穴を開けておきます。
インパクト持ってたらめっちゃ簡単に開きますが、手動だとキツイかも・・・
板ほど硬くはないのでわざわざ買う必要はありませんが、一台あるとめっちゃ便利!
私は趣味のDIY用にそこそこのインパクトを買いましたが、ちょっとしたDIYならこんな物もあります。
私のインパクトはこれ一台以上の値段だったのですが、これはそれ以下の価格でインパクト・丸ノコ・サンダーなんかが全て集約されています。
ブラックアンドデッカーはアメリカの老舗工具メーカーでツラもいいしマジで万能。
バッドボーイズの佐田さんもコラボしてましたね!
DIY用の工具欲しいな〜って人はこれ買っとけば間違いないですよ!2万円強で済むので。
私はインパクトやサンダーを個別に揃えたので結構な額になってます(泣)
話が逸れましたが、グランデをコルクに固定する際に極力目立たないようにするためにサイドにも穴を開けました。
ちょっと見にくいですが、それだけ穴が目立ちにくいということなので、臆せずにガンガンやっちゃいます。
この穴がどうなるか、後ほど説明しますね。
要チェック!
- 表側は凹凸が激しいので、注意してください。
裏側から開けるとガタつきが抑えられ、スムーズです。
ビカクシダ(コウモリラン)のコルク着生手順
下準備も整ったところで、ようやく着生に入りたいと思います。
誰かサポートがいたら手伝ってもらうと簡単にできますよ!
着生するための水苔を敷く
まずは土台となるコルクに水苔を敷いていきます。
ゴミをある程度とってあげる事でまとまりもいいです。
成長すると大型になるグランデなので、多めに盛っています。
実はこの水苔の下も数カ所穴を開けています。
これは今回初の試みなのですが、根を伸ばした時に裏にうまいこと通ってくれれば・・・という意図でやっていますが、効果があるかはまだわかりません。
ビカクシダ(コウモリラン)を鉢から抜いて土を落とす
いよいよ着生に入るために、グランデを鉢から抜きます。
この時に土を無理やり落としすぎると根を痛める恐れがあるので注意してください。
状態も確認しておきましょう。
裏側が焼けた感じになっていますが、古い貯水葉が枯れているのは問題ないです。
これはやばい!という状態ではないので、元気に着生してくれるかと。
葉脈が綺麗ですが、しなしなの部分はキャベツみたいですね(笑)
水苔を詰めながら麻紐で固定
先ほどのコルクの上に、グランデを置いて水苔を詰めていきます。
大きくなることを想定して、隙間を詰める際も水苔の量は多めに。
根回りが痛まないように押し付けるようにはせず、「乗せるだけ」のイメージです。
このタイミングで水苔を詰めながら、形を整えていくために麻紐を通していきます。
下準備の時に開けた穴を使い、後ろに通していきます。
固定用の紐は麻紐以外に
ビニール紐
ワイヤー
テグス
なども利用できますが、よりナチュラルに仕上げるためには麻紐がしっくりきますね。
表面にでる紐は、新しい貯水葉が大きくなると綺麗にかぶさってくれるので、気にする必要はありません。
穴を通しておけばすっぽり被せてくれます。
穴を開けていない場合はコルクの横に回すため、紐が目立つ状態になります。
細かいところをこだわってあげると、仕上がりは抜群に綺麗になりますよ!
着生のタイミングで必要であれば肥料を与える
この工程中に、肥料を与えることも出来ます。
使うのはエードボール。
上部に忍ばせておくと、水やりで濡れた時に成分が下に染み込んでいくので効果的です。
エードボールはバランスよく成分が配合されているので、ビカクシダのような葉物には相性が良いようですね。
他の植物にも使えるので、一個あると汎用性高くおすすめの肥料です。
肥料を与えたり、全体のバランスを見ながら麻紐でどんどん固定していきます。
あまり力を入れすぎるとビカクシダ本体を痛めてしまうので適度に。
このフチの部分は新しい貯水葉で、すっぽりと隠れるはず。
ぐんぐん大きくなってくれよ〜!
ちなみに裏から見るとこんな感じ。
タッカーなどをお持ちの方は、打ち込んであげるとしっかり固定できます。
裏側は壁に隠れるので気にならない方は適当にまとめてもらって良いかと。
吊るし・壁掛けの仕掛け
固定が完成したら、吊るすための最後の仕上げを。
最初に開けておいた穴に余った麻紐を通せばすぐに完成。
ですが今回はちょっとこだわってチェーンをかけてみました。
穴を増やして、二箇所に通しています。
途中でリングを通すとちょっと高級感でるかも・・・ということで試しにやってみました。
裏側は、チェーンを切るような工具は持っていないので
苦肉の策でネジで固定することに。
こうやって見ると裏面はかなり雑な仕上がり(笑)
チェーンを通したのにはもう1つ理由があって、あくまでもグランデが大きくなることが前提なため、重さに耐えられるようにということで。
また、潅水すると水苔が水分を吸うのでかなり重くなるだろうと予想して丈夫なものをチョイス。
この辺りはあとでいくらでも変更できるので、参考までに。
コルク着生完了!グランデが素敵なインテリアに
吊るしの仕掛けが整ったら完成です。
出来上がりました!
申し訳ないことに、私が下手くそだったせいで表面の星状毛をちょこちょこ剥がしてしまいました・・・
新しい貯水葉を出して元気におおきくなってほしいです。
中心部に被っている麻紐は後ほどズラしています。
中心が成長点でそこから新しい貯水葉が出るので、成長の邪魔にならないようにするためです。
まとめ:ビカクシダ(コウモリラン)のコルク着生は難しくない
植物が好きな人にとって、共に暮らす上で植物の管理方法は変わります。
ビカクシダは鉢植えでも管理できますが、自生地での姿のように着生した姿はより魅力的ですし、インテリアとしても美しいですね。
ぜひあなたも好きなビカクシダを好みの形に仕立てて思いっきり楽しんでください!
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